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なぜ日本の花火って夏なの?花火に込められた日本の心と伝統

今や世界で最も美しいといわれ、世界20カ国ほどにも輸出されている日本の花火。実際は、花火や火薬の歴史自体はヨーロッパや中国の方が古いと言われていますが、日本では花火が文化やしきたりと交わり、今の様な形の花火大会として楽しまれるようになりました。

海外で「花火」と聞くと年末のカウントダウンや、7月4日のアメリカの独立記念日のお祝いで打ち上げ、と何かのお祝いに伴って打ち上げる印象があります。しかし、日本の花火が特別なのは「花火大会」と花火自体を楽しむイベントとして開催される事。毎年夏には浴衣を来て、花火を観に行くのを楽しみにしている人は多いですよね。

でも花火はそもそもなぜ夏限定なのか。花火に込められている思いや意味をご紹介したいと思います。

 

「美」を表現する花火

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日本で初めて花火を鑑賞したのが、徳川家康(1543~1616)と言われています。それ以降日本で花火は大流行。花火による火災が原因で禁止令が何度も出ましたが、繰り返し禁止令が出されている所を見ると、禁止令が出たにも関わらず花火を続けていたという程の人気だった事が伺えます。

昔の日本の花火の色は赤橙色だったそうで、浮世絵にも花火の色は赤橙色一色で描かれています。明治維新頃から外国の様々な発色剤が輸入され、美しさを追求していくうちに多色使いの花火となったそうです。

花火に「美しさ」という芸術的要素を求めるのは日本独特。海外の花火で人々が期待するのは激しい音や迫力、まさにロケット打ち上げのようなワクワク感。同じ花火といえ目指す所が全く別。イタリアやスペインでは大きな爆発音がしないとブーイングが来るような事もあるそうです。

海外の花火程音は大きくないかもしれませんが、日本の花火も「音」を使った演出が取り入れられています。打ち上がる時にヒューっと笛の様な音がする物がありますね。これは実際に玉に笛が付けられていて、音を鳴らしているんです。

ひゅーーーー、間….バーーン、という様に笛を使う事で花火が開く前の、光と音が止んだ一瞬の間を作ります。間を強調する事で、観る人も注目し、これからどんな花火が観られるか期待感がうまれます。この「間」の表現は日本独特の感性で、例えば俳句や、日本庭園にも、この様なコンセプトが取り入れられています。こういった計らいからも、花火がただのエンターテインメントではなく、立派な芸術である事が感じられます。

 

花火が夏に行われる理由は?

1. 八代将軍徳川吉宗の花火

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1733年将軍吉宗は死者の慰霊と悪霊退散を祈って今の隅田川(当時:両国大川)で川開きと同時に花火を多数打ち上げたそうです。前の年に飢饉やコレラの疫病で多数の死者が出た事がきっかけでした。これ以降、川開き初日に花火を打ち上げるのが恒例となったそうです。隅田川の花火大会もここにルーツがあります。

2. 納涼の意味

さて、徳川吉宗の花火は川開き初日に行われたと書きましたが、そもそも川開きとはなんだったのでしょう。

川開きと言うのは旧暦5月28日から8月26日までの納涼期間の始まりのことで、多くの人がつどい楽しむ場でした。最近では川開きという言葉をあまり聞きませんが、海開き、山開きの様に夏のシーズン「これから川で楽しむ時期が始まるよ」という意味をもっていました。

川開きの期間中は、船宿や川に面した座敷を持つ料理屋などが営業し、人々は川に船で出たり、水辺で飲食、宴会を催すなどして涼みました。江戸の夏、人々は涼を求めて水辺へと繰り出し、両国橋はとても賑わったようです。

この時にお客を楽しませる余興として、両国付近の料理屋や茶屋が費用を出し合って花火を上げたそうです。納涼のイベントである川開きの期間中に花火が打ち上げられていたという事もあり、暑い夏、花火を見ながら涼むという文化が生まれたんですね。確かに夜の川の水面に映る美しい花火を見たら暑さを忘れられるかもしれません。

3. お盆の送り火として

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お盆とは一般的に8月13日から8月16日の間の期間で「祖先の霊が私たちのもとに帰ってくる期間」とされていますが、しきたりの一部として「火」が重要な意味を持ちます。13日には火を焚き先祖の霊を迎え(迎え火)、16日には火を焚き先祖の霊を送りだします(送り火)。京都の大文字焼きや、灯篭流しも「送り火」の一つとされています。花火も同様で、もともとは送り火として先祖をお送りする意味合いを持っていました。今でも花火大会の時期はお盆辺りの8月に集中していますね。

関連記事:海外にはない日本独特の伝統文化「お盆」の深い意味

 

花火の時の掛け声

花火を見ている時に「たーまやー」と掛け声をかけている人がいますが、これは昔、川開きの時に行われていた花火を打上げていた花火師の屋号から来ています。当時玉屋と鍵屋が川の両側から交互に花火を打ち上げ、花火を見ている観客から「より美しい、素晴らしい」と思った方の花火を賞賛する意味を込めて、屋号を呼ぶ声が上がるようになりました。なので、「かーぎやー」と呼ぶのもOKですが、この時、圧倒的に支持されていたのが玉屋だと言われています。ちなみに、昔の赤橙色の花火を、多色の花火にするのに成功したのが玉屋だそうです。

 

なぜ花火は日本人の心に響くのか

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「花火」の花の文字には「咲くのはほんの一瞬、そして短く終わる」花のように、という意味が込められています。実際に花火の名前も、「菊」「牡丹」など花の名前が付けられています。

桜もそうですが、日本には時が来ればさっと消えていくものを美しいと感じる美意識があります。線香花火の売上が1位である事も、それを物語っていますね。人生は花のようだと例えられますが、線香花火も人生そのものに例えてみると、華やかに咲く青年期を経て、一瞬で静かに消えていくという尊さを感じさせられますね。

また、世界的にも有名になったビートたけしの映画「はなび」。確かに映画の中に花火のシーンは出てきますが…こんな日本人の花火に対する思いとなぞらえて観ると、タイトルの深みが増しますね。

 

夏に花火大会が開催される理由は「冬に花火大会をやっても寒い」という単純で合理的な理由だけではありませんでした。花火の持つ意味合い、夏に行う理由など知った上で見ると、花火の美しさが増すように感じませんか?浴衣を来て、花火大会に出かけて、かき氷を食べて、夏の暑さをしのいで下さいね!

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Kimi

About the author

Kimi is a Japanese living in Tokyo. She has spent half her life living overseas in New York, Los Angeles and Hong Kong. Her hobbies are traveling, eating, drinking and beautifying. She enjoys yoga and has a daily goal of running 6.5 km to offset her love of beer and junk food.

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