異世界が舞台のバトルアニメ「ドリフターズ」 - 日本の武士や、世界各国の英雄たちの乱戦を見よ!
物語の手法で、過去の人物が現代に蘇り、事情も分からず置かれた状況の中騒動を巻き起こすというシチュエーションは定番です。
今回ご紹介する作品「ドリフターズ」は、そんな設定から更にひねりを効かせて、現代社会ではなく、竜やオーク達が闊歩するファンタジーな異世界へと送り込んだらどんな事になるか、をアニメにした作品です。
あらすじ
日本の戦国時代に生きていた武士「島津 豊久(しまづ とよひさ)」は、日本の一大決戦であった「関ヶ原の戦い」で敗走していた。
追っ手からの追撃を抑える為、最後尾で戦う「島津 豊久」だったが、乱戦によって味方と離れてしまう。
独りで彷徨っていると、見知らぬ男「紫」によって異世界へと転送されてしまう。
その異世界には、「島津 豊久」同様、時代や国分け隔てなく、地球中から英雄や偉人達が召還されていた。
そして、その英雄たちは、人間に味方する「ドリフターズ」と人類を滅ぼそうとする亜人達を支持する「廃棄物(エンズと呼ばれる)」の二手に分かれて戦争を始めていた。
考察
日本では、2016年10月から12月まで全12話が放映されていました。
元は漫画家「平野耕太(ひらのこうた)」の漫画を原作としています。
アニメの全12話は、原作の冒頭部分であり、主要人物登場までが描かれています。
第2期はまだ未公開で、今後製作される予定となっています。
異世界に住む人々の台詞が独自言語で喋られ、画面には字幕とTVの副音声で日本語訳が放送されるなど、製作側の並々ならぬ熱意が見られる作品です。
原作で展開されている派手なアクションシーンについても、忠実に再現されています。
戦闘での惨殺描写までも再現されているので、そうした表現に抵抗がある方は少し注意が必要です。
世界各国の偉人・戦士を異世界へ召還する本作品ですが、アニメでは話数も限られていますから、登場人物は日本歴史寄りの構成になっています。
それでも、ロシア帝国末期に実在した「怪僧・ラスプーチン」「皇女・アナスタシア・ニコラエヴナ・ロマノヴァ」
アメリカ西部開拓時代では有名な「ワイルドバンチ強盗団のリーダー・ブッチ・キャシディ」、その相棒の「ザ・サンダンス・キッド」
中世のフランス100年戦争での英雄「聖女・ジャンヌダルク」と「ジル・ド・レ」
更には古代ローマから「天才戦術家・ハンニバル・バルカ」と「スキピオ・アフリカヌス」など、多種多様な人物が敵味方に分かれて激戦を繰り広げます。
アニメ本編では、他にも歴史上の人物達が登場していますが、話数の関係上で顔見せの自己紹介程度の出演で留まっています。
物語はシリアスだけではなく、生きてきた時代や国が異なる登場人物達の「話の噛み合わなさ」や「時代錯誤」によるコミカルなシーンもあります。
そして、我々の見知った現代世界ではなく、欧州中世の異世界を舞台にする事で、見ている視聴者側も未知の世界に置かれた登場人物達の状況を追体験として感じる事ができるようになっています。
作品としては原作に忠実に製作されており、原作を既に読んでいる人も、観賞するのに問題ないと言えます。
しかし、このアニメ作品では12話で物語が途中終了してしまう為、原作を知らない人にとっては中途半端な印象を抱くかもしれません。
そういった方は、第2期が製作予定ですから、楽しみに公開を待ちましょう!
日本と世界が関わりMIXされた、アニメやオンラインゲームならでは、といったのオススメの作品です。