初見で楽しめる!ガンダムシリーズ最新作「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」(ロボットアニメ)
前回記事でご紹介している「機動戦士ガンダム」。日本が世界に誇る代表作品です。
紹介したのは漫画版でしたが、元はアニメであり、現在も継続してアニメ作品が作られ続けています。
今回はその「機動戦士ガンダム」の最新作「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」をご紹介します。
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あらすじ
遥かなる未来、火星に入植した人類は独自の経済圏を形成していたが、その火星世界では地球からの独立を求める紛争と貧困が続いていた。
そんな世界で戦う少年兵「三日月・オーガス」と奴隷的処遇を受けていた「ヒューマンデブリ」と呼ばれている孤児達。
一般市民よりも格下であった彼等は、そうした火星独立紛争の中で「鉄華団」という名前の戦闘集団を立ち上げ、「ガンダム・バルバドス」等の巨大ロボット「モビルスーツ」を使い、荒れた紛争時代の中で頭角をあらわしてゆく。
考察
本作品は「機動戦士ガンダム」という名前がついていますが、ほかの作品と違って「宇宙世紀」ではない別の世界観で構成されています。
その為、他の「機動戦士ガンダム作品」とは基本的な世界設定が異なっており、「機動戦士ガンダム」に対する予備知識無しでも観賞できる様になっています。
今までの「機動戦士ガンダム」からの設定を大幅に変更している点は、登場する巨大ロボット「モビルスーツ」についてもそうです。
以前は車の様に人間が四肢を使って操縦するシステムでしたが、今回は人間とモビルスーツを直接に接続することで操作するというシステムになっています。
また、「モビルスーツ」は「フレーム」と呼ばれる内部構造に外部装甲を取り付けた構造になっており、物語中で装甲を変更または補強する事で外観デザインが変更できる特徴を持っています。
そうした細かい設定により、主人公「三日月・オーガス」が乗り込む「ガンダム・バルバドス」も、第1シーズンの最初と最後では装甲の補強として一部デザインが変更されています。
更に第2シーズンでも基本デザインは統一されてはいますが、顔や外観の詳細デザインについては大きくリニューアルされています。
物語のもう一人の主役である、主人公ロボットの外観が変化するのも見所のひとつです。
また、この物語では、戦争で虐げられている人達が主人公となっています。
ろくな教育も受けることなく、生きる為に戦争へ駆り出される少年達、身寄りを無くし、大人たちに差別されて生きる孤児達など、現在の地球でも問題視されている環境や人々が主人公なのです。
そうした戦争孤児達が集まり立ち上げた「鉄華団」と呼ばれる集団が、火星の紛争で自分達の地位や居場所を求めて戦う姿を第1シーズンで描写し、第2シーズンでは、火星でも巨大な組織となった「鉄華団」が、火星と地球間のより大きな紛争に巻き込まれる姿を描いています。(2016.12月現在、日本では第2シーズンが放映中)
過去の歴史から言えば、近代日本の動乱時に活躍をした「新撰組」、西洋ならばキリスト教と異教徒の戦いに参加した「少年十字軍」など、武士や騎士ではない少年達が戦いへ参加したという事例があります。
この「鉄華団」もそうした事柄をモチーフとしているようです。
先に例としてあげた「新撰組」も「少年十字軍」も、歴史上では規模や立場など大きな存在となりましたが、その後の激しい歴史の潮流に呑み込まれて悲劇的結末を迎えています。
有志の少年達によって作られた「鉄華団」が火星と地球の動乱でどの様な顛末を迎えるのかが第2シーズンの焦点となっています。
主人公達の「鉄華団」が歴史の表舞台へ華々しく登場するまでを描いた第1シーズン、現在日本で放映中の第2シーズン、そして「鉄華団」の活躍を映した本作品だけでなく、同一時代で「月」を舞台にした外伝漫画『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 月鋼(げっこう)』も連載中です。
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