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Goin’ Japanesque!

今なお受け継がれている伝統芸能、日本各地に幸せを運ぶ「伊勢大神楽の獅子舞ツアー」

日本のお正月は、神社やデパートなど人出の多い場所へ行くと、獅子舞を見かけることが多いです。獅子舞は、日本で最も多い民俗芸能と言われており、様々な形や系統があります。昔と大きく生活のスタイルが変わっても、獅子舞が廃れてなくなっていないのは、獅子舞などの伝統芸能には人々を元気づける力があるからではないでしょうか。

 

伊勢大神楽の歴史

shishimai-lion-dance1著者撮影

江戸時代、今から400年以上前から、伊勢大神楽(いせだいかぐら)は、伊勢神宮までお参りできない遠方の地域の人のために、各地で村内各戸をまわり、竃祓い(かまどはらい)をし、伊勢神宮のお札を配り、村内の神社境内などで舞を披露してきました。1981年に、伊勢大神楽講社は、国の重要無形民俗文化財に指定されました。

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著者撮影

お神楽さんの一行は各戸をまわり、台所や神棚などを祓い清めます。数十年前までは、お神楽さんの来訪は村民にとって大きな娯楽であり、神社などで総舞が披露されるのを楽しみにしていました。例年、同じ時期に訪れますが、今では農村地帯でも共働きの家庭が多いため、事前にハガキで予定の日にちを知らせ、各戸で舞が奉納されます。留守でもご祈祷してもらいたい家は、玄関などにご祝儀を張っておくと、祓い清めてもらえるそうです。

 

獅子舞

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著者撮影

獅子舞の起源は大きく2つの系統に大別することができます。

上の写真と同じく、2人以上の演者で一頭の獅子を演じる「2人立ちの獅子舞」は、奈良時代(7世紀)の舞楽・伎楽(ぎがく)の系統を引き、中国大陸からの伝来と考えられています。

1人で1頭の獅子を演じる「1人立ちの獅子舞」は、中世期末から近世期にかけて(16世紀)成立した風流の系統を引いています。「1人立ちの獅子舞」のアレンジとして3頭1組の「3匹獅子舞」が関東中心に、8頭1組の「鹿(しし)踊り」が東北に残っていますが、地域差があって、西日本には「1人立ちの獅子舞」は伝わっていないそうです。

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著者撮影

獅子舞の小道具にもいろいろあります。

最初の鈴の舞では、御幣(ごへい=白い紙を竹か木の串に挟んだもの)と鈴を持ち、八百万の神の徳を讃え、鎮魂を行います。
剣の舞では、獅子頭が宝剣をくわえ、天地四方を舞い清め、邪気を振り払う中、太鼓の音が響きます。

 

和楽器

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著者撮影

次は、神楽といっしょに演奏される楽器について見てみましょう。

神楽笛は、日本古来の横笛で、竹から作られています。
神楽太鼓は、締め太鼓といい、舞楽で使う太鼓で、2本のバチで演奏します。

 

伊勢大神楽の活動圏

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著者撮影

今回写真でご紹介していますのは、森本忠太夫(もりもとちゅうだゆう)家のご一行。伊勢大神楽講社の中で最も古式を忠実に残す社中と言われています。全盛期には12もの家元があったようですが、現在では三重県桑名市に本拠地を置く5組の家元が、それぞれの檀那場(だんなば=お寺の檀家のようなそれぞれのテリトリー)を持ち、伊勢大神楽講社の神札を配っています。

伊勢大神楽の活動圏は、近畿・中国・四国地方と福井県の西日本2府11県です。伊勢大神楽講社の構成員である太夫たちは、三重県での祭事祭礼の時には必ず桑名に戻っていきます。毎年12月24日に三重県桑名市の増田神社の総舞に出て、大晦日から1年中、お祓いの旅である回檀を続けています。

 

伝統芸能とアイデンティティ

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著者撮影

海外では、インドネシアのバリ島にもバロンという獅子舞に似た芸能が受け継がれ、中国の獅子舞は、海外のチャイナタウンでもライオンダンスと呼ばれて親しまれています。

日本では明治期に北海道へ渡った各地からの開拓団の人たちも、出身地の民俗芸能を開拓先の北海道で演じたり、神社を勧進したりしていました。世界のどこにいても、伝統芸能の独特のリズムやダンスには、自分たちのアイデンティティを鼓舞する力が備わっているのでしょう。

 

獅子舞が頭を噛む

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著者撮影

最後に、幸運を祈る仕上げとして、獅子に頭を噛んでもらいましょう。獅子に頭を噛んでもらうことには、邪気を食べてもらい、悪魔払い・疫病退治するという意味があります。特に子どもが噛んでもらう習慣については、子どもの成長と無病息災、学業成就の祈りが込められています。獅子舞を怖がって泣く子どもも多いですが、ご利益を願って噛んでもらいたいのが親心でしょうか。

獅子舞は、その舞やかっこよさに目が行きがちですが、日本文化として、今でもその伝統は残り続けています。

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Kunie

About the author

I have worked in a museum as a curator and I specialize is in craft products. I have grown up in the city, but now enjoy the country life. From an environment rich in nature, I will report to you on seasonal events and customs of Japan, foods and how to make them. I look forward to introducing special moments in Japan that you will not see in ordinary guidebooks.

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