都会の喧騒から離れて自然満喫旅行 ー 浅間山(長野、群馬)「鬼押出し園」「白糸の滝」
標高2568mの浅間山(長野県と群馬県に跨る)の北麓に広がる高原地帯には、自然がつくりだした絶景スポットがいくつかあります。その中でもおすすめの「鬼押出し園」と「白糸の滝」をご紹介します。
鬼押出し園
上信越高原国立公園「鬼押出し園」は、浅間山のふもと、群馬県吾妻郡嬬恋村にある公園です。
1783年の浅間山大噴火によって流れ出した溶岩が固まり、その姿が暴れた鬼が火口から岩を押し出しているように見えた様子から「鬼押出し園」という名前が付けられたそうです。大人の背丈を優に超える溶岩など、息をのむほどに迫力があり、大自然の力を目の当たりにすることができます。春から秋にかけては100種類以上の高山植物が、秋には紅葉を楽しむことができます。
ルートが幾つかあり、メインルートの表参道(総距離510m)、標高1358m浅間山の景色を堪能できる高山植物観察コース(総距離700m)、奥の院参道(総距離1200m)などあるので、自分の体力に合わせルートを決めて散策してみましょう。
<アクセス>地図
東京駅から軽井沢駅まで、北陸新幹線で約1時間10分。軽井沢駅から鬼押し園まで、西武高原バス「万座温泉・白根火山経由草津温泉行き」に乗車、バスで約40分、「鬼押出し園」バス停で下車。
見所1:惣門
鬼押出し園に入り、最初に見えるのが「惣門」で、浅間山観音堂への表参道の拠点になります。これは、1966年(昭和41年)に東叡山寛永寺から改修移築されたもので、学問所の表門だったものです。
門の左右には持国天、増長天の二天尊像が安置されています。これは5代将軍・徳川綱吉ゆかりのものだそうです。
見所2:浅間山観音堂
噴火犠牲者の冥福を祈って建立された東京上野の東叡山寛永寺の別院。ご本尊の聖観世音菩薩は厄除け観音として有名です。
この観音堂のそばには、1960年(昭和35年)に建立された鐘楼堂があります。こちらには「心洗」と書かれていて、鐘をつくと邪念を洗ってくれると言われています。ここの鐘は、自由に鳴らせるので、鐘をついて邪念を洗いましょう!
見所3:炎観音
岩の中にひっそりと佇む観音像で、炎をまとった姿から炎観音と言われています。噴火の犠牲者の冥福と、この地の平穏を今もずっと祈り続けてくれています。
見所4:ヒカリゴケ
ヒカリゴケは、文化財保護法によって「学術上貴重で、日本を代表する自然を記念するもの」として天然記念物に指定されている場所があるほど、貴重なコケ植物です。鬼押出し園の中にはいくつか生育スポットがあり、岩の隙間から見ることができます。
ちなみに、ヒカリゴケは自力で発光しているのではなく、原糸体のレンズ状細胞が暗所に入ってくる僅かな光を反射するから光って見えるそうです。
白糸の滝
約70mもの幅の岩かべを無数の糸のような水が流れ落ち、まるでカーテンのような美しい滝です。岩肌から湧き出す地下水を水源とするため、水が濁ることが少なく、いつでも絶景を楽しめます。入り口には、お土産さんが幾つかあり、湧き水で作る豆腐やイワナの塩焼きなども味わうことができます。
<アクセス>地図
東京駅から軽井沢駅まで、北陸新幹線で約1時間10分。
軽井沢駅から白糸の滝まで、草軽交通路線バス「草津温泉行き」に乗車、バスで約20分、「白糸の滝」バス停で下車。(大人片道710円)
自然の荒々しさを溶岩群から感じることのできる「鬼押出し園」、静かに流れる滝から自然の繊細さを感じることのできる「白糸の滝」。浅間山周辺では、そんな「静と動」の対照的な自然を味わうことができます。東京都内からも車で約3時間の場所なので、週末のドライブにもおすすめです。
東京都会の喧騒から離れて、自然の壮大さを肌で感じてみるのも国内旅行の1つの魅力です。
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