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Goin’ Japanesque!

祝・世界文化遺産登録!熊本「万田坑」 ― 命を懸けた炭鉱マンたちの上にある今の日本

2015年7月、日本で新たに世界文化遺産に登録された炭鉱跡がある。熊本県荒尾市にある万田坑(まんだこう)だ。

万田坑は、日本の近代化に大きく貢献してきたとして国の重要文化財に指定され、当時使われていた施設や道具なども大切に保管され続けてきた。その魅力を世界にも伝えたいということで、2009年1月にユネスコ世界遺産暫定リストに登録、晴れて2015年に世界文化遺産登録となったのである。

廃墟ブームと世界文化遺産登録により、国内外から注目されている万田坑。その歴史と魅力を筆者の体験も元にご紹介していこう。

 

見所1:シンボル、第二竪坑櫓

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著者撮影

万田坑は、1902年(明治35年)に開坑して以来およそ100年間、日本の近代化を牽引していた。江戸時代、鎖国により海外の影響を受けることがほとんどなかった日本が、明治時代に入り急速に西洋技術を取り入れ、猛スピードで発展できた背景には、この万田坑の存在があるのだ。

写真は、万田坑のシンボルである鋼鉄製の第二竪坑櫓(たてこうやぐら)。隣接する煉瓦造りの建物は事務所で、鋼鉄、煉瓦どちらもイギリス製のものであることから、当時、欧米の技術を積極的に取り入れようとしていたことが分かる。

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著者撮影

万田坑をより深く知るためには、ガイドの解説付き見学がおすすめだ。ガイドの中には、実際に炭鉱マンとして働いていたという方もおり、より詳しい説明や生き生きとした体験談を聞くことができる。

 

見所2:巨大エレベーター

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著者撮影

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著者撮影

第二竪坑櫓内の様子。巨大なエレベーターが炭鉱マンや資材を乗せて鋼鉄の櫓を上下していたという。下から上を見上げると高さ18.9mの櫓が非常に圧巻。

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著者撮影

エレベーターの監視をしていたであろう小屋があり、制限重量がしっかり記載されている。

 

見所3:炭鉱マンの生活跡

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著者撮影

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著者撮影

万田坑の至るところに、当時使われていた道具がそのままの姿で残っているのも見どころだ。古びた木製のロッカーやライト付きのヘルメット、消化砂や浴室もしっかり見ることができる。炭鉱マンは通勤していたわけではなく、大多数が宿舎に泊まり込みであり、実際に生活をしていたという息吹もしっかり感じられた。

 

見所4:使われていた機械・道具類

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著者撮影

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著者撮影

ガイドの解説付き見学では、全員ヘルメットを着用して、天井が低い場所、傾斜が激しい階段を上り下りし、幼少時代の探検ごっこの気分になるのも楽しい。歩きやすい靴で行くこと必須だ。

巻銅は、先ほどご紹介したエレベーターの上げ下ろしを行うためのもの。さすがの大きさである。

 

常に危険と隣り合わせの炭鉱

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著者撮影

写真は山の神。地下深く潜るのであるから、いつ何が起こるか分からない。よって、仕事前には、山の神に無事を祈ってから炭鉱に降りていったそうだ。しかし、爆発や事故により亡くなった炭鉱マンもいたというので胸が痛む。

命に関わらなくとも、炭鉱内で仕事をするということは、精神的にも肉体的にも非常に辛抱を要したということが、残っている回想記から伺い知れる。

「湿度が高く暗い坑内にはねずみが徘徊し、弁当を食べられてしまった」
「暗闇の中に一人でいると急に何ともいえない恐怖感に駆られる」など

 

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著者撮影

第二次世界大戦での敗戦後、日本は高度成長期を迎え復活していく。と同時に、石炭から石油へとエネルギー政策が転換し、炭鉱は閉山の運命となる。

今は動かなくなり、廃墟と化した万田坑。しかし私たちは、命を懸けた炭鉱マンたちの活躍を忘れないし、ここ万田坑があったからこそ今の日本が存在する、ということも永遠に覚えておきたいのである。

<万田坑>
住所:熊本県荒尾市原万田200-2、地図
電話番号:0968-57-9155
営業時間:AM9:30~PM5:00(有料区域への入場はPM4:30まで)
休み:月曜(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)
入場料:小中学生1人200円(団体は20名以上1人160円)、高校生1人300円(団体は20名以上1人240円)、大人1人410円(団体は20名以上1人320円)
アクセス:
【車】九州自動車道南関ICから30分、
【電車・バス】熊本駅から荒尾駅までJR鹿児島本線で45分。荒尾駅から産交バスで約15分(万田坑前バス停下車)

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Mikiko

About the author

I cherish the history, culture and nature of Japan. In university, I majored in history and I currently often travel to see things that I have not seen around the world through my own eyes. I hope to convey to all of you, the excitement I feel through such experiences. I hope you come to love Japan even more.

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