新宿駅から電車で1本!「ウルトラマン商店街」の魅力!(小田急線沿い、祖師ヶ谷大蔵駅)
1966年に放送が始まり、今年で50周年を迎えた特撮テレビ番組「ウルトラマン」。現在も、歴代のウルトラ戦士の力を借りて戦うウルトラマンの最新作「ウルトラマンオーブ」が放送中で、今なお人気が衰えぬ日本の人気ヒーロー作品です。日本で知らない人はいないと言っても過言ではない作品ですが、そんなウルトラマンの聖地が、東京世田谷区祖師ヶ谷大蔵にあるのです。(海外でもウルトラマンの認知度は決して低くありません)
その名もまさしく「ウルトラマン商店街」。その端には「ウルトラマンアーチ」と呼ばれる門が3つ設置されており、それぞれ、ゾフィー、ウルトラマン、ウルトラマンジャックが飛んでいる姿のシンボル像を見ることができます。
どうしてこの商店街はウルトラマン商店街と呼ばれるのか。まずは、祖師ヶ谷大蔵とウルトラマンの関係について説明していきます。
祖師谷とウルトラマン
祖師ヶ谷大蔵駅は、東京都世田谷区祖師谷一丁目にある、小田急電鉄小田原線の駅です。この駅の周辺には祖師谷みなみ商店街振興組合、祖師谷商店街振興組合、祖師谷昇進会商店街振興組合の3つの商店街があり、2005年4月にそれらの商店街が1つになることでウルトラマン商店街は誕生しました。
ウルトラマン商店街の名前がついた由来は、この駅がある場所が関係しています。かつて、円谷プロダクションの本社が砧7丁目(祖師ヶ谷大蔵駅から南に約800メートルの場所)に、円谷英二氏の自宅が祖師谷3丁目(ウルトラマン商店街内)にあり、この周辺はウルトラマン誕生の地として知られていたのです。ウルトラマン商店街は、そんなウルトラマンゆかりの地だからこそその名前がつきました。
商店街の中に居る「ウルトラマン」
この商店街とウルトラマンの関わりは、その名前だけではありません。前述した3つのウルトラマンアーチだけでなく、商店街の中にはウルトラマンに関する様々なものが目につきます。
まず商店街に入って気が付くのは、通りの両脇に立っている街灯の形です。ウルトラマンをはじめとして、ウルトラセブン、ウルトラマンタロウ、バルタン星人をモチーフにした形の街灯を至る所で見ることができます。
また、これらの街灯にはウルトラマンの特徴の一つである「カラータイマー」を模した半球型の窓が埋め込まれており、その中には作中のシーンを写した写真などが飾られています。
祖師ヶ谷大蔵駅の改札を出てすぐの駅前広場には、ウルトラマンの立像モニュメントがあります。この立像は2006年3月に設置されましたが、除幕式が行われた際に、「ウルトラマンが自分自身の立像を除幕するのはいかがなものか?」という意見があったため、式に参列した中で一番地位の高い「ウルトラの父」が除幕を引き受けたというエピソードがあります。
街灯に吊るされた幕にも遊び心が隠されています。ウルトラマンのファンならば誰もが見たことのある、オープニングテーマのタイトルバックに描かれたシルエットです。この幕にも多くの種類があり、全ての種類を見ようと商店街を散歩するだけでも楽しめる事は間違いありません。
このほかにも、カラータイマーを押すとウルトラマンの主題歌が流れるモニュメント(上記写真)や、歴代ウルトラマンの写真とサインが見られる祖師谷大蔵駅構内の柱、スペシウム光線を撃つウルトラマンが描かれた道路案内図、ウルトラマンに登場する怪獣を彫り込んだ車止めなど、商店街の中ではいくつもの「ウルトラマン」を発見できます。ただ歩くだけでも飽きさせないのが、この商店街の大きな魅力と言えるでしょう。
ウルトラマン商店街では、季節に応じて、夏祭りやハロウィンなどのイベントが開催されています。定期的に行われるこれらのイベントでは、ウルトラマンに会えることも少なくありません。子どもも大人も楽しめる、そんな商店街がこのウルトラマン商店街なのです。
新宿駅から電車1本で行くことのできる祖師ヶ谷大蔵駅、ウルトラマン商店街。興味のある方は、是非とも一度足を運んでみてください。ただし、駅周辺の道路は狭く一方通行の道も多いため、訪れた際には迷子にご注意を…。地図