で、でかい!世界4大栗の1つ「和栗(丹波栗)」 ― 最上級な秋の味覚「栗拾い」を体験してみよう
日本では、秋の味覚「栗」が旬の季節を迎えています。和栗は世界4大栗の一つで、アジアやヨーロッパの栗に比べてその大きさが際立っています。これから、和栗の特徴についてご紹介していきます。まずはどれくらい大きいかを比較してみましょう。
丹波栗の大きさ
上の写真は、兵庫県の丹波篠山地方でとれる大きな栗「丹波栗(たんばぐり)」です。真ん中が、縄文時代から食べられている野山に自生している在来のシバグリです。比べると丹波栗がいかに大きいかおわかりいただけるでしょう。
そして付け加えると、左側が丹波栗の代表的な品種「銀寄(ぎんよせ)」というもので、ソラマメのような独特な形をしています。これは、4Lサイズで横幅が約5センチもあります。重さも一粒で40グラムを越えていました。
では、ここから栗の収穫から出荷までの過程をリポートします。
栗の花
皆さんは栗の花をご覧になったことがあるでしょうか。日本では6月頃、栗の木が花でいっぱいになります。むせるような濃厚な香り、そして栗の花の蜂蜜も同じく個性的で濃厚な味がします。
この花が受粉して、夏にはイガができてきて、見慣れた栗の姿になります。
栗の収穫風景
栗園での収穫風景です。ここは広い方の栗園で、300本以上の栗の木が植えられています。幼稚園や小学校では、遠足に栗拾いに行くことも多いので、日本人の日常に栗は近い存在です。
沖縄以外のほとんどの都道府県では栗拾いのできる観光農園があります。秋、9月から10月が収穫期です。火ばさみで栗を拾う体験ができるので、ご興味がありましたら、ぜひ挑戦してみてください。
1時間ほどで軽トラックいっぱいになりました。その後、イガと実を分ける作業です。特別にコーティングされた手袋を付けていないと、作業する人は痛くてイガには触れられません。
サイズ分け
全国的な栗の規格は、Lサイズで3.2~3.5センチ、2Lサイズで3.5~3.9センチ、3Lサイズで 3.9~4.4センチです。4Lサイズの4.5センチ以上というのは、大きさを誇る丹波の規格のようです。
この網から落ちたものは、2Lサイズより小さいものになります。
これで残るのが3L以上の栗です。
写真の左が3L、右が2Lの丹波栗です。2Lサイズで1キロ約2200円で売られています。3L以上の特大では、価格が4000円にもなります。まさに最高級品です。
50度のお湯に30分つけて殺菌し、最後に磨き上げられた栗は、こうして売られていきます。
立派な大きさの丹波栗が店頭に並ぶまでの過程をご紹介しました。日本のおせち料理では、栗の甘露煮を使って栗きんとんを作ります。おめでたいお正月には、少し高価でも福々しく見える大きな栗が人気なのです。
おまけ:より栗を甘くして食べる方法
もし栗拾いに行ってたくさんの栗を入手できた場合、すぐに食べる分と分けて、冷蔵庫の0度で30日以上から50日ほど保管してみましょう。栗はとても甘くなります。
筆者自身の経験から、50日を越えると甘みや鮮度が下がるので、そこまできたら食するか、冷凍保存に切り替えてください。冷凍した栗を美味しくいただくには、冷凍したままの栗を水から茹でることが大切です。
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