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Goin’ Japanesque!

「おせん」:日本の食と伝統を伝えるマンガ

「食育」と呼ばれる考え方があります。

日本では幼稚園などで盛んに取り入れられているこの思想は、身体を創る元となる食べ物を正しく選び、そして食べる事が健全な人間を育てるという考え方です。その国々の伝統料理を文化ととらえ、正しく受け継いでゆく事も「食育」の一環です。今回は、そんな食育の考え方のように、日本の文化や風土を「食」の視点から見つめた漫画「おせん」をご紹介します。

 

あらすじ

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http://natalie.mu/comic

その業界でも一流と謳われた老舗料亭「一升庵」で、家業の旅館を継ぐ為の修行として勤める事になった青年「江崎 ヨシ夫」。

その料亭の美人女将「半田 仙」は、日頃は酒好きでグウタラだが、いざとなれば超一流のおもてなしをする女将。

お客の為、他人の為、料理から陶芸など多才な才能を発揮する彼女の活躍と、様々な人々との人情ドラマ。

 

登場人物

1. 半田 仙 (はんだ せん)

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本作品の主人公で、通称は「おせん」。
先代である母親から老舗料亭「一升庵」を受け継ぎ、女将として務めている。
芯が強く、知識があり、美貌もある、見た目は正に大和撫子。
ただし、非常に酒好きで普段は女将として接客業(主にお客と飲んでいる)を行っている。

しかし、店の非常時には厨房を切り盛りし、または強引な客に対しても真摯にかつ毅然と対応する。
その性格と美貌で町内でもファンクラブがある程の人気者。

自ら店の看板や陶器を創り、畑を耕し、日本の食と伝統・芸術に対して造詣が深い。
その一方で、電子レンジなどの一般調理器具が使えないなどの一般常識に欠けているところがある。

2. 江崎 ヨシ夫 (えざき ヨシお)

語り部的ポジションであり、準主人公の青年。
元は親が経営している旅館を継ぐ為の修行として、住み込みで一升庵の帳場係(経理職)を担当している。

優しく思いやりのある好青年なので、おせん以下、一升庵の同僚から信頼されている。
しかし、それ以外は特に才能も技術もない、ごく普通の一般人。
住み込みで働いている為か、おせんの執事的立場もこなし、日常の買い物での荷物持ちや雑用も引き受けている。

3. 珍品堂 (本名不詳・ちんぴんどう)

陶器を主として扱う骨董商「珍品堂」の店主。
無骨でゴリラの様な風体、ぶっきらぼうで口も悪いが、骨董品や陶器に関しては業界でも有名な一流の鑑定士。
おせんが持つ審美眼と古美術への愛情を信頼し、良い陶器を率先しておせんへ売り渡すなどしている。また、場合によってはその鑑定力を頼る場合もある。
離婚歴あり、別居しているが成人の娘がいる。

 

批評

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版画の様な固く強弱の強いタッチで描かれた画風は、日本的であり素朴な印象を与えます。ストーリーもコミカルなギャグや少々色っぽい笑いを多く含み、堅苦しい雰囲気はありません。作品の基本は人々の日常の中でトラブルが発生し、それを「おせん」が中心となって解決するドラマです。

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本作品の主な題材は「日本食」です。
その対象範囲は広く、入手が難しい高級食材を用いた料理から、一般家庭で造られる家庭料理まで、多岐に渡ります。

「日本の伝統」や「日本の文化」を賛美する作品にも見えますが、本作品の根底にあるのは「他者を思いやる気持ち」です。食べてもらう人の気持ちだけに留まらず、料理をする側まで、互いに不快の無い空間を作る為に努力する。その想いは物語の中で、料理が乗る「器」や、部屋の調度品にまで拡がり、日本酒や、陶芸・書といった日本文化全体を包括してゆきます。そうした「おもてなしの心」が最も大切であると言う事を教えてくれます。

 

まとめ

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本作品は、日本に古くから伝わる郷土料理から、工芸などのその土地に根付いた芸術などに関して理解が深まる作品です。しかし、その根底にある人間と人間の繋がりは、世界でも通用する題材だと思います。それは、どの国の人も持っているものであり、本作品は日本文化を通じてそれを伝えようとしている作品なのです。

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Berial the Demon

About the author

It has been over 40 years of reading manga in the deep world of manga. Japan’s manga has an endlessly wide variety of genres. I will be recommending special manga for you to read from such infinite amount of works.

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