世界に羽ばたく日本の和食!夕飯におすすめの、昔ながらの庶民のおかず6選
日本の家庭で、昔から今日まで親しまれているおかず。家にある食材で手軽に作れ、ご飯のおともとしてもぴったりなので、日本の食卓の定番メニューとして各家庭で作られている。今回は、そんな愛され続ける昔ながらの人気のおかずをいくつかご紹介しよう。タイトル写真:flickr.com
1.肉じゃが
家庭料理の代表としてのイメージが一般的に強い料理。煮込み料理のひとつで、肉、じゃがいも、玉ねぎ、糸こんにゃくなどを炒め、醤油、酒、砂糖、みりんで甘く煮て作る。誰もが食べやすいやさしい味で、古くから日本の食卓で親しまれている料理。
発祥の由来は定かではないが、一説に、海軍司令官が昔外国で食べたビーフシチューの味をまた味わおうと、料理長に調理を頼んだ所、デミグラスソースを知らなかった料理長が、司令官から聞いたビーフシチューの説明を基に作ったものが肉じゃがだったとする説がある。
2.鯖の味噌煮
鯖の切り身を、みそ、酒、みりん、砂糖などの調味料で煮込んだ魚料理。甘目の味付けで身のやわらかい魚を使った料理なので、子どもから年配者までおいしく食べられる。白いご飯との相性抜群の定食屋でも定番のメニュー。
3.きんぴらごぼう
ごぼうやにんじんなどの根菜類を縦切りにし、砂糖や醤油で炒めるシンプルな料理。「きんぴら」という面白い名称は、三味線を伴奏に物語を語る日本の伝統芸能「浄瑠璃」で扱われる、ある物語の登場人物「坂田金平」の名に由来するといわれている。この人物の特徴である強くて丈夫で勇ましい点がごぼうの性質と似ていることから、このごぼう料理も「金平ごぼう」といった彼の名にあやかった呼び方をされたりするようになったという。
シンプルな材料と作り方なので、初心者でも作りやすい料理。細めに切ったり、太めに切ったり、切り方によっては口当たりも変わってくるので、お好みに合わせて工夫してみるのがよい。
4.出汁まき卵
溶き卵にだしを混ぜて薄く焼き、それを何重かに焼き固めて作る卵料理。食材も味も作り方もシンプルで、見た目の色合いもよいため、家庭の食卓の他、お弁当などにもよく好んで入れられる惣菜。居酒屋などのおつまみとしても、よく提供されているおかずの一種である。
卵に他の具材を混ぜて作ると、また違う美味しさを楽しめるので、アレンジのし甲斐がある、使い勝手のよい料理でもある。
5.筑前煮
鶏肉、ニンジン、ゴボウ、レンコン、こんにゃくなどを油で炒め、砂糖と醤油で甘辛く煮た煮物。最初に具材を炒める、という工程が他の煮物とは異なる、筑前煮の特徴であるといわれている。
かつて筑前とよばれた現在の福岡県北部、西部エリアで好んで作られた料理で、今日でも祝いの席や正月料理には欠かせない地元の郷土料理。
野菜や鶏肉も一口サイズで食べやすく、食べだすとつい箸がとまらなくなる、こちらもご飯との相性抜群のおかず。
6.豚汁
豚肉とさまざまな野菜、こんにゃくなどの具材を煮込み、味噌で調理した日本の味噌汁の一種。大量に作れて、保温性があるため、冬の炊き出しメニューとしてよく作られる。味噌と相性抜群の豚の脂が、野菜からでた旨味と合わさり、絶妙の美味しさを生み出している。
豚汁は、日本料理店や牛丼屋、とんかつ屋といった豚肉を扱う料理店などでもよく提供されている。万人受けする味なので、子どもからお年寄りまでさまざまな層から人気がある料理。特に寒い日に、身体を温め、空腹を満たすのに最適な味噌汁である。
ちなみに、豚汁と似た汁物に「けんちん汁」という料理がある。こちらはもともと精進料理として食べられていたもので、最初に、入れる野菜をごま油で炒め、肉を使わず、味付けは醤油で行うといった点が豚汁とは異なっている。
以上、日本の食卓で親しまれてきた代表的おかずをご紹介したが、この他にも日本には、いろいろなおかずがある。また、こうしたおかずは各家庭によって味付けや作り方などが違っていたりするので、持ち寄りパーティなどしてさまざまな家庭の味を楽しんでみるのもおすすめだ。ぜひ日本の味をいまいちど再確認してみよう。
関連記事:
「出汁」を使った和食レシピ ― 美味しい味噌汁とお手軽佃煮
とってもわかりやすい初心者の為のキャラ弁作り方・レシピ