平安時代から続く「京都三大奇祭」 ― 日本はユニークな祭りが世界で1番多い国!
京都には伝統的な祭りが数え切れない程ありますが、それらはいくつかのカテゴリーに分ける事ができます。例えば、以前ご紹介した「五山の送り火」は、「京都三大火祭」の1つです。そして今回取り上げるのは、「三大奇祭」と言われているカテゴリーです。三大奇祭はどれも有名で、開催日には多くの人が集まります。ぜひ当日のその日本独特の雰囲気を味わってみて下さい。
参考:京都三大火祭り
「鞍馬の火祭(くらまのひまつり)」「五山送り火(ござんおくりび)」「清涼寺のお松明式(せいりょうじのおたいまつしき)」
やすらい祭
この奇妙なダンスは、4月の第2日曜日に今宮神社などで開催される「やすらい祭」の光景。やすらい祭りは、平安時代、桜が散り始める頃になるとよく病気が流行したので、その厄除けを意味して始められました。赤髪と黒髪の子鬼や大鬼が、太鼓や鐘を打ち鳴らしながら、髪を振り回し飛び跳ねるように激しく踊ります。これで京都の街を練り歩くのです。
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そしてこれが「風流花傘」です。この桜や椿で飾られた花傘の中に入ると、病気を傘に吸収させる事ができると言われています。この祭りが始まった目的がこれです。中に入ると一年間病気をしないと言う言い伝えがあるので、観客の多くは傘の中をくぐります。
あの有名なあぶり餅屋の前でも舞が行われます。せっかくなので、当日はおいしいあぶり餅も食べて見て下さい。
日程:4月, 場所
太秦の牛祭
京都最古の寺と言われている「広隆寺」で行われるのが、この牛祭です。十月に入ると、悪疫退散や豊作を祈って行われました。白いお面をつけた僧(神の役目)が牛に跨り、赤鬼青鬼の四天王を従えてゆっくりと巡回します。
残念な事に、ここ数年は休止中で、再開の目処は立っていません。復活して欲しいものです。
日程:10月, 場所
鞍馬の火祭
鞍馬の火祭は、「京都三大奇祭」と「京都三大火祭り」のどちらにも属している祭りで、10月22日の夜に行われます。始まったきっかけは、平安時代に、大地震や反乱が続いた為、そうした災いが鎮まるようにと始めまりました。
当日18時になると、子供は小さい松明、大人は大きな松明を持って街を練り歩き、町中が松明の明かりで埋め尽くされます。
20時になると、太鼓や鐘の音が鳴り響き、大松明が御旅所に集められ、一気に直立させられます。1本100kg近くあるので、大人2~3人がかりです。かなり重いので、時には火の粉を撒き散らし倒れてしまったりしますが、それがこの祭りの醍醐味であり、大迫力のポイントです。立てるのが難しい事から、成功すると大歓声が生まれます。すべて立てられた後は、「縄切り」を行い、すべての松明は燃やされます。
10/22当日には京都三大祭りの1つである「時代祭」もある為、「鞍馬の火祭り」は、京都の祭りの中でも一際混雑する祭です。大勢の人の流れに負けないように気合を入れて向かってくださいね。しかしその分、一度体験するとその豪快さに魅了される事でしょう。
日程;10/22, 場所
参考:京都三大祭―「時代祭」、「葵祭」、「祇園祭」